一般歯科/予防歯科(歯のクリーニング)
General dentistry 一般歯科
一般歯科
いつもまでもご自身の歯で噛めるようにできることは誰もが望むことだと思います。
当院では「できる限りご自身の歯で噛めるようにする」ことを信念としております。他院で抜歯と言われた歯や割れた歯でも、歯の『移植治療』『再植治療』で残すことも可能な場合もあります。
まずはお口の状態を診査させていただくため、ご来院いただき、ご相談ください。
「痛み」こらえる必要はありません。
患者さまが痛みを我慢する必要はありません。まずは手をあげたりして医師へお伝えください。
痛みをコントロールするのも歯科医のやるべきことです。当院では優しい麻酔で不安を解消していき、治療を安心して行えるようにしております。
まず皮膚表面の感覚を無くすため、表面麻酔を行います。時間をおき、皮膚表面に感覚のないことを確認した後、針のある麻酔をおこなっていきます。これにより麻酔の怖い方でも安心して麻酔を受けていただくことができます。
痛みのある方は必ず診療いたします。
急な痛みが出た場合でも、当日必ず対応いたします。
ご来院前にお電話下さい。できるだけ時間をお待たせしないように対応させていただきます。
一初診時に必要なもの
保険証・医療証等を必ずお持ちください。
保険証の確認が取れない場合は保険診療として取り扱うことができません。
※治療を受けられた方も月変わりは保険証が必要になります。
※保険証の期限切れにご注意ください。
歯の欠損のことです。う蝕された歯ということからう歯ともいわれますが一般的には虫歯といわれています。
虫歯は風邪と並んで、年齢を問うことなくどの世代でもかかる一般的な病気です。
歯が生え始めてからの数年は石灰化の速度が低いため虫歯になりやすく、歯冠う蝕は未成年に多く見られます。そして、高齢化と残存歯の増加に伴い、高齢者の根っこのう蝕が増加しています。
虫歯の進行度を分類すると、C0、C1、C2、C3、C4と分類されています。症状として、C0は、歯質の不透明感や白斑、色素沈着が認められるが齲窩が確認できない状態のことを言います。
C1エナメル質に限局したう蝕のことをいい、対策次第ではC0に戻すことも可能といわれています。
C2エナメル質の下の象牙質にまで虫歯が進行しています。見た目でも歯に黒い筋がついてきます。冷たいものや熱いものが歯にしみるようになります。う蝕が象牙質に達することにより象牙細管の露出し、初めて歯痛を覚えることがほとんどです。このときの痛みは象牙細管内の痛覚神経終末に対する直接刺激や、象牙細管内の組織液圧力変化による歯髄痛覚神経終末に対する刺激が起こることによるものと言われています。う蝕が歯髄までに到達するまでの過程においては歯髄炎を併発することによる激しい痛みが発生する事があります。歯冠崩壊により菌が歯髄まで到達すると髄腔内圧が下がるため、痛みは一時的に消えます。
C3象牙質の下にある歯随まで虫歯が進行している状態です。歯随には血管や神経が通っているため、かなりの痛みを伴ってきます。歯の表面にも大きな穴があきます。
C4歯茎から上の部分が虫歯によってほとんど溶けている状態です。歯の根元が化膿していたり、歯茎から膿が出てきたりします。痛みもかなりひどくなり、場合よっては頬が腫れてしまうこともあります。歯髄腔が感染した状態を放置し続けると、歯質の崩壊は著しくなり、根まで細菌感染が至る結果となり、歯根膜炎を引き起こすことによる拍動感を伴った鈍痛が生じることがあります。
虫歯の原因は、細菌です。代表的な虫歯の原因菌は「ストレプトコッカス・ミュータンス」といい、通称ミュータンス菌と言われています。
細菌のほとんどは歯の表面に付着したのち、糖分と接触した時点で瞬時に酸を作り出します。
まず、口の中の細菌が歯の表面に付着します。細菌は倍々方式で数を増やしていきます。この時点で、歯磨きなどを行い、口の中の清掃を機械的に行えば除去することができます。
そして、第二段階として細菌は酸素を使って食べ物などによって取り込まれた糖を分解します。
その後、第三段階として、分解された糖分は様々な代謝を経ていきながら、細菌が分泌する酵素の力を借りて酸と不溶性グルカンを形成します。細菌は自ら産生した酸と不溶性グルカンを温床として、さらにその数を増していきます。
第四段階は、虫歯の第一歩となるエナメル質を脱灰します。産生された酸は、エナメル質表面のカルシウム成分を奪い取っていきます。さらに、酸を内側に閉じ込めるようにその上を新しく作った不溶性グルカンで取り囲みます。
第五段階は、実質欠損です。脱灰が進むとカルシウムイオンが抜けるだけではなく、エナメル質そのものを崩壊することになります。いったんエナメル質が欠損すると自然治癒はできなくなります。このように、細菌のほとんどは歯の表面に付着したのち、糖分と接触した時点で瞬時に酸を作り上げます。
虫歯の治療方法は虫歯の進行によって治療はさまざまです。しかし、どの虫歯にも共通していえることは、取り除くということです。実質欠損は、穴が開いている状態なので自然治癒は不可能です。
エナメル質の脱灰が僅かで欠損がない場合は、再度石灰化して元の健康なエナメル質に回復することもできますが、一度細菌に犯されてしまった歯はしっかり細菌を除去する必要があります。
C1よく歯磨きをすれば進行を防ぐことができます。16歳未満の子供の場合は、歯の溝にフッ素が入ったシーラントを填塞することもあります。虫歯になる前に歯の溝を埋める予防処置です。この治療は半年ほどでとれてしまうこともあるので、再度填塞が必要になる場合もあります。
C2治療方法は二つにわかれ、小さな虫歯の場合は虫歯の部分を削り、歯と同じ色をした補修材を充填します。これが詰めるという治療です。大きな虫歯の場合は、虫歯の部分を削り、削った部分に銀歯をはめ込みます。
C3歯の神経を取り除くという治療や根っこの治療をする必要があります。神経がある場合は神経を取り除き、根っこの治療をします。神経がない場合は、そのまま歯の根っこの治療をします。どちらもきちんと消毒して根の先がきれいになったら歯髄があった場所に薬を入れて銀歯をかぶせるための土台を作ります。
そして、被せるための銀歯の型取りを行います。銀歯は歯全体を覆うタイプのもので、前歯は、前装冠という白い歯のものがあります。どちらも保険が適用されますが、前装冠の白い歯は、表面がプラスチックのため着色や壊れやすくなっています。
C4歯がほとんど溶けてしまっている状態なので、一般的には歯を抜く必要があります。重症に陥る心配もあるため、場合によっては抗生物質を服用することもあります。
Preventive dentistry 予防歯科(歯のクリーニング)
予防歯科
PMTC | PMTCとは、歯のお掃除のプロ、歯科衛生士による歯のクリーニングのことです。専用の機械を使って、ご自身での歯磨きでは落としずらい汚れを落とします。 |
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歯磨き指導 | 汚れを取り去った後は汚れを再び溜めないようにするため、歯磨き指導も行っております。ご自身でしっかりケアしていただくことで治療効果もより実感できます。 |
予防歯科とは、虫歯などになってからの治療ではなく、なる前に予防をするということです。
予防歯科のポイントといわれていることは、まず第一に「フッ素を口の中に残す」、第二に「歯垢を残さず落とす」、そして「細菌を増やさない」です。
近年、日本でも予防歯科は注目されはじめていますが、欧米では、すでに歯科医院などで定期健診を受けることが習慣になり、日頃から歯科医師や歯科衛生士と一緒に歯とお口の健康づくりを実践しています。
予防歯科は、基本的に歯が生え始めた時から歯の健康を考えることにあります。
歯を失うと生活意欲が著しく下がります。そうならないためにも、正しい知識を身につけ、生涯を通じて歯をトラブルから守り、管理する予防歯科が重要です。
日本でも平成24年に厚生労働省から「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」が報告されるなど、予防歯科を推奨する傾向が高まっています。
予防歯科に必要なことは、歯と口の中の健康を守るため、歯科医院などでのプロフェッショナルケアと、歯科医師や歯科衛生士の指導に基づいた毎日のセルフケアの両方です。
患者さんが何のためにどのようなセルフケアをすれば、どうなれるのかを患者さんが把握することで、さらに定期的に来院する患者さんに合わせたプロフェッショナルケアの提供が必要です。
まず、セルフケアのための歯ブラシは何がいいのか、歯のクリーニングはなぜ行うのか、自分の口腔内が今どんな状態なのか、なぜそうなったのか、この先どうしたら良いのかなど患者さん自身が把握し、自分自身で歯を大切にしようという提案をします。
その基礎となるのが、カリオロジーやペリオドントロジーです。カリオロジーは、どうして虫歯ができてしまうのか、ペリオドントロジーは、どうして歯周病で歯が抜けてしまうのかということです。予防歯科には、このセルフケアがとても大切です。
プロフェッショナルケアは、患者さんが自分ではケアできない部分をプロのスキルと視点でケアすることをいいます。
プロフェッショナルケアで代表的なのが専門的機械的歯面清掃です。
これは、スウェーデンの歯科医師ペール・アクセルソンが提唱した予防歯科医療の施術です。
アクセルソンによると、その定義は歯科医療従事者によって行われる歯科医療サービスで、プラークの選択的除去のことをいいます。
歯肉縁下1~3mmまでに存在するプラークを機械的に操作するインスツルメントとフッ化物含有ペーストを用いて除去します。
深い歯肉縁下プラークバイオフィルムも除去する場合は、広義のPMTCと表現します。
日常の歯磨きでは取り切れない歯石や外来着色物(ステイン)、バイオフィルムを除去し、主に歯周病の予防・メンテナンスとして行われ、齲蝕予防法である高濃度フッ素塗などの前処置として使用されます。
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細菌が出す酸で歯が溶ける
歯に付着している歯垢には、ストレプトコッカス・ミュータンスという細菌が潜んでいます。
虫歯は、この細菌の作用によって次第に歯が溶けてくる(脱灰)病気で、う蝕症というのが正式な病名です。
この細菌は、糖分を栄養にして増殖し酸を産生します。この酸の作用によって、歯の表面を覆っているエナメル質が溶けて虫歯になるのです。
脱灰は、エナメル質の表面から内側の象牙質にまでおよぶようになり、歯に孔が開いて、次第に歯の深部にまで達するようになります。
虫歯は、一旦始まると自然に治まることはなく、放置すると、歯の神経や血管がある歯髄にまでおよんで激しく痛むことがあります。さらに歯全体が溶けて歯の形がほとんど無くなることがあり、こうなると歯を抜く以外に治療の方法がなくなります。そうなる前に少なくても痛み始める前に治療を受けることが大切です。かなり進行しても歯を抜かずに治療できる場合もかなりあります。
虫歯は、男性よりも女性に多く、5~8歳の乳歯の時期に特に多くみられます。永久歯になってからは、15~20歳の青年期と45歳以上の中高年期が発生しやすい時期です。
①上下の第一大臼歯、②上下の第二大臼歯、③上の第一・第二小臼歯、④上の中切歯、⑤上の側切歯、の順で虫歯になりやすく、上の歯の方が下の歯よりも虫歯になりやすい傾向があります。
また、臼歯の表面にある溝の部分、隣の歯と接する側面、ほほの側(歯の外側)の生え際から3分の1以下の部分は、歯垢が溜まりやすく、特に虫歯が発生しやすい部位です。
透明だったエナメル質が白く濁り、チョークの様な白色になってきたり、エナメル質が暗褐色をしてきたり、歯の表面にひびが入ったり、臼歯の表面の溝に褐色や黒色の線が出来てきた時は、たとえ物がしみたり、痛んだりしなくても虫歯が始まっています。毎朝、鏡に歯を映してこのような変化が見られた時は、早めに歯科医院で健診を受けるようにしてください。
虫歯は、表面のエナメル質が溶けることから始まりますが、進行の度合いによって次の4段階に分けられます。
C1:エナメル質虫歯
表面のエナメル質が溶け始めた段階で、痛みなどはありませんが、よく見るとエナメル質の色の変化や、臼歯の表面の溝に着色の変化が見られる状態
C2:象牙質虫歯
エナメル質が溶けて出来た孔が、その内側の象牙質にまでおよんだものです。象牙質は、脱灰に対する抵抗力が弱いので、このあとは急速に虫歯が進行していきます。
C2の初期は、冷水、お湯、甘味などを口に入れた時にわずかにしみる程度ですが、孔が歯髄の近くまで達すると、しみるが痛みと変わり虫歯の進行とともに徐々に痛みが強くなる
C3:歯髄炎、歯根膜炎
虫歯が歯の神経が存在する歯髄まで達したもので、歯髄に細菌が感染して歯髄炎をおこし、さらには歯根を包んでいる歯根膜にまで炎症がおよんで歯根膜炎をおこし、なにもしていなくても激しく痛むようになる
C4:歯冠部の欠損
歯肉(歯茎)の外に出ている歯の部分(歯冠部)が溶けて無くなった段階で、多くの場合が抜歯となる
市販の痛み止めなどを虫歯に塗布することで一時的に痛みを抑えることが出来ますが、このような家庭での治療では虫歯の進行を止めることは出来ません。
早期の段階で歯科医院の治療を受ければ、虫歯の進行を完全に止めることが出来ますし、抜歯の必要もありません。また、治療に痛みを伴うこともありませんし、治療に掛る時間も少なく、経済的な負担も軽くてすみます。放置せずに早期の段階で歯科医院の治療を受けることをお勧めします。
ご利用予定日から5日前まではキャンセル料金はかかりません。
痛みがまったくなく、冷たい飲み物がしみる程度であれば、2~3回の通院で完全に治る場合がほとんどです。
食べ物を噛む臼歯(奥歯)の虫歯の場合は、咬む力に充分の耐えられる金属系の素材を使用し孔に詰めます。最近は審美性と機能性を兼ね備えたレジンやセラミックなどの素材を使用した治療も増えており、特に前歯の治療に適した素材になります。
虫歯になっている部分を少し削りとって、セメントで歯髄の上を覆い(覆髄)、その後その孔を詰めることになります。C1や軽いC2の治療より少し手間が掛るため、治療回数が増えてしまいます。
C3の段階になると、歯髄炎の場合は歯髄を抜いたり、歯髄膜炎の場合は歯髄を抜いた後の治療が必要になるのでかなりの治療回数が必要になります。
C4の段階になると、多くの場合抜歯が必要となります。前歯であれば、継続歯といって残った歯の根管内に土台を作り人工の歯をかぶせることも可能です。
毎食後、正しい歯磨きをしっかりと行い、歯に付着している歯垢を充分に除去することが、一番の虫歯予防となります。
虫歯が発生しやすい歯や部位は歯ブラシが届きにくいところなので、簡単にブラッシングするのではなく、時間を掛けしっかりと念入りに歯磨きを行う必要があります。
子供の虫歯は非常に多く、1歳児では全体の約10%、2歳児で約40%、3歳以上になると70%の子供にみられます。
これは、乳歯は永久歯に比べて有機質が多く、酸などの化学的作用を受けやすいからです、また、子供は糖分が多く歯に付着しやすい食べ物を好んで食べ、特に溝の形が複雑な乳臼歯などに糖分や歯垢が溜まりやすいからです。その他にも、幼児では自分で充分に歯磨きを行うことが出来ないのも原因の1つとなります。
乳歯の虫歯は
①急速に進行し、すぐ歯髄が炎症をおこしやすい
②同時に沢山の歯が虫歯になりやすい
③歯の側面に虫歯が出来ると、隣り合っている歯も虫歯になりすい
④自覚症状がはっきりせず、どの歯が痛むのかを特定しにくい
⑤治療が難しい
といった特徴があります。
また、子供の虫歯は大人に比べて急に歯茎が腫れたり熱を出すことも多く、歯髄炎から顎骨の炎症を引きおこす場合もあります。
毎食後、必ず歯を磨く習慣を付けることが大切ですが、幼児は正しく歯を磨けませんので、あとで家族の人が複雑な乳歯の溝を丁寧に磨いて補ってあげることが必要です。
歯の表面にフッ素を塗布し、歯が酸に侵されにくくするフッ素療法や、奥歯の溝をプラスチック樹脂で埋めるフィッシャー・シーラントという虫歯の予防法もありますので、歯科医院に相談してみてください。
最近は、子供の歯科治療を専門に行う歯科医院も多くなり、幼児期から虫歯の予防に力を入れている歯科医院が多くなりましたので、家族皆さんでで虫歯予防を行いましょう。
消化作用は、口の中に食べ物が入ってきた時から始まります。食べ物は、歯でよく砕かれたあと、唾液と混ぜ合わせることによって飲み込みやすい状態になります。この過程を咀嚼といいます。
咀嚼は、歯と歯肉のほか、下あご、舌、唇、下あごを動かす筋肉、唾液を出す唾液腺、舌に存在する味を感じる細胞群の味蕾などの総合的な働きによって成り立っています。口の中に入った食べ物は、舌、唇、ほほの動きによって上下の歯の間に運ばれ、下あごの運動によって噛み砕かれ唾液と混ぜ合わせることで飲み込みやすくなります。
歯は氷山のように約3分の1が外に出ていて、残りの部分は歯肉(歯茎)の中に埋まっています。
外に出ている部分の表面は硬いエナメル質で覆われています。このエナメル質は無機質(カルシウム)を多く含み、人体の中で最も硬い部分で、水晶よりも硬い硬度をもっています。
歯肉の中に埋まっている歯の表面は、セメント質で覆われています。エナメル質とセメント質で覆われている内側には象牙質があり、この象牙質の部分は有機質が多く、カルシウム分が少ないため、材質がもろく、虫歯などの病変がここまで浸食してくると、その後の病変が急速に進行してしまいます。
象牙質の内側には、血管(動脈、静脈)と神経が存在する歯髄があります。
歯は、生え終わると成長を止めて死んだ組織になると思われがちですが、歯髄内の血管と神経の働きを受けて、成長を続けている組織です。例えば表面の硬いエナメル質は、咀嚼や歯ぎしり、歯ブラシにより磨耗し、少しずつ減っていくことがあります。このような慢性的な刺激が加わると、歯髄側に新しい象牙質(第2象牙質)が極めて徐々にですが生成されていきます。このように歯が成長を続けられるのは、歯髄内の血管を流れる血液から、絶えず栄養と酸素が送られてくるからです。
また歯髄は、外から歯を傷めるような有害な刺激が加わった時に、防御反応をおこして歯を保護する働きもします。このように、歯に対し重要な役割を担う歯髄を失うと、歯の成長が止まってしまうため、歯髄を簡単に取り去ることは禁物です。
歯髄の神経は、冷たい、熱いなど、その他の全ての刺激を痛みとして感じてしまうのが特徴です。また、虫歯が歯髄まで達すると、冷たい水を口に含んだだけでも歯にしみて痛いと感じるのはこのためです。
歯肉の中に埋まっている歯の部分は、歯槽骨という顎の骨の間にすっぽりと収まっています。
この歯槽骨と歯の表面を覆っているセメント質の間には、強い繊維の束から歯根膜という組織が存在し、セメント質と歯槽骨をしっかりと結び合わせています。
セメント質、歯根膜、歯槽骨といった組織の上を覆っているのが歯肉です。この歯肉で覆われることでこれらの組織を保護する一方で、歯並びを正常に保つ働きもしています。また歯肉は、食べ物を噛んでいる時に、歯の間からあふれ出た食べ物が接触する性状を感知し、例えば魚の骨などの尖ったものなどの危険物があるとそれを発見するという働きもしています。そのほか、歯と歯の間の三角形に盛り上がった歯肉の部分を歯間乳頭といいますが、この部分は食べ物などが歯と歯の間に挟まるのを防いでいます。
健康な歯肉は、ツヤのあるキレイなピンク色をしていて引き締まっています。黒ずんだりして歯肉の色が変色してきたり、プヨプヨと腫れてきた時は歯肉に何かの病気が進行している可能性があります。歯と歯肉の間はぴったりと塞がれているのが正常な状態ですが、ここに隙間(歯周溝/歯周ポケット)ができると歯石などが溜まりやすくなり、歯と歯肉の病気(歯周病など)をおこす原因となってしまいます。
●歯周組織とは
歯は、セメント質、歯根膜、歯槽骨、歯肉といった周囲の組織に支えられて固定されています。これらの歯を固定している支持組織を歯周組織と総称し、歯周疾患と呼んでいます。その代表が歯槽膿漏や歯周病です。
●歯垢と歯石
歯に付着した食べカスに細菌が繁殖したものを歯垢といいます。歯垢には色々な種類の細菌が含まれていますが、その中の「ストレプトコッカス・ミュータンス」という細菌が歯を溶かしてしまうのが虫歯です。
歯垢は歯に粘り付いていて、口をすすいだり、軽く歯を磨いた程度では除去することは出来ませんので、毎食後の正しい歯磨きを行って除去することが必要です。
歯垢は、磨きにくい下あごの前歯の内側、上あごと下あごの大臼歯の外側に溜まりやすい傾向にあるため、特に念入りに歯を磨くことが大切です。
歯に付着した歯垢に、唾液中のカルシウムやリンが沈着してできた硬い石のような塊が歯石で、口臭の原因となるばかりではなく、歯肉を刺激し、歯槽膿漏や歯周病を起こす大きな原因となります。
歯石になってしまうと、歯磨きでは除去することが出来ません。歯と歯肉の健康のためには、年に1~2回程度、歯科医院の定期検診を受け、歯石を除去してもらうのが理想的です。
●歯のおもな病気
歯垢に繁殖した細菌の作用によってエナメル質が溶けてしまうのが虫歯です。放置してしまうと虫歯が進行し歯髄まで浸食してしまいます。歯髄まで浸食してしまうと歯髄炎となり、さらには歯根膜炎といった歯周疾患にまで発展してしまい、さらには顎の骨、歯槽骨まで浸食してしまいます。
●歯肉のおもな病気
歯に歯垢や歯石が溜まると、その刺激で歯肉に炎症がおこります。これが歯肉炎で、これを放置しておくと歯周組織が破壊され、歯がグラグラ動くようになります。これが歯槽膿漏です。
そのほか、奥歯の生え方が不正なために歯肉に炎症がおこる智歯周囲炎、歯肉が増殖肥大してくる歯肉増殖症、腫れ物が発生するエプーリスといった病気がおこることがあります。
●歯と歯肉の病気の予防
毎食後に行なう正しい歯磨きで、たいていの歯と歯肉の病気は予防できます。また、歯槽膿漏の場合は、この歯磨きが治療の重要な役割を担っています。但し、正しい方法で歯磨きを行うことが大切で、誤った方法で歯磨きをすると逆に歯や歯肉を痛めてしまい磨耗症を起こすことがあります。
歯の数は、上下合わせて乳歯が20本、永久歯が一番奥にある第三大臼歯(親知らず)を含めて32本ですが、第三大臼歯は約3分の1の人は生えてきませんので、永久歯は28本です。
●歯のできる時期
乳歯は、妊娠7~10週で歯になる芽が出始め、妊娠4~6ヶ月ごろには歯の形が出来始め、生後6ヶ月ごろから生え始め、2~3歳には全部の歯が生え揃います。
永久歯は、妊娠3~4ヶ月から生後8~9ヶ月までの間に芽が出始め、生後2~3歳の間に歯の形が出来始め、6~12歳で全部の歯が生え揃います。(第三大臼歯は除く)
このように、歯は妊娠初期から出来始めるので、子供の歯を丈夫にするには、妊娠初期から歯の成長を促すカルシウムやビタミンDの摂取が不足しないように注意することが大切です。
●歯の生える時期
歯が生えるのは、男児よりも女児の方が早い傾向にあります。また、歯が生える時期は個々によってかなり差がありますが、上下の同じ歯が生え揃うのは、平均すると乳歯で生後6ヶ月~3歳、先に下の歯が先に生えてきます。
永久歯の場合6~12歳で生え揃い、一番遅く生える第三大臼歯が20歳前後となります。
●乳歯の生える時期
生後6ヶ月ごろから下あごの前歯(乳中切歯)が生え出し、前から奥に向かって順番に上下の歯が生え、2~3歳の間には20本の乳歯が全部生え揃います。
●永久歯の生える時期と歯列の完成
6~8歳になると乳歯には無い第一大臼歯が生え始め、同じころに中切歯と側切歯が永久歯に生え替わり始めます。
10~12歳ころには、第二乳臼歯が永久歯の第二小臼歯に替わります。この6~10歳のころは、乳歯と永久歯が混ざって存在している時期で、混合歯列期といいます。
乳歯と永久歯が交替するとき、乳歯に虫歯があったりして早く抜けたり、逆に遅くまで残っているなど交替のタイミングがずれると、永久歯の歯並びが悪くなります。(歯列不正)交替のタイミングがずれやすい歯は、犬歯、第一小臼歯、第二小臼歯の3つで、犬歯の交替のタイミングがずれた場合は、永久歯が歯の列の外側へはみ出してしまい、いわゆる八重歯となります。
乳歯が抜けたあと永久歯が顔を出していなかった時は、抜けた乳歯のあとに保隙装置や仮の入れ歯を入れたりします。逆に永久歯が生えてきているのに乳歯が抜ける様子が見られない時は、乳歯を抜くなどの処置が必要となります。
乳歯には無い第三大臼歯は、17歳ごろから生えめるのが普通ですが、下顎骨の中に埋もれたまま生えてこない人もいますし、初めから第三大臼歯そのものが無い人もいます。
歯槽膿漏とは慣用語で、正しくは慢性辺縁性歯周組織炎といいますが、歯周疾患、あるいは歯周病と呼ぶこともあります。
歯槽膿漏は、歯を支えている歯周組織が徐々に壊され、歯がグラグラしてきて、最終的には歯が抜けてしまう病気です。
●病気になりやすい人
歯槽膿漏になる人は非常に多く、人種や男女の区別なく発生します。年齢と密接な関連があることは世界各国の統計からも明らかで、日本の場合でみても30歳代で60%、40歳代で70%、50歳代で80%の人が歯槽膿漏にかかっているというように、加齢とともに発生率が高くなり、更年期以降に歯を失う主な原因となっています。また、若年層には比較的少ない病気だったのですが、近年では若い人たちにも増えている傾向にあるといわれています。これは、現代の食生活や社会環境が歯槽膿漏になりやすいためとも考えられ、その意味で歯槽膿漏は一種の文明病といわれます。しかも、若年者の歯槽膿漏は進行が早く、すぐに治療を開始しないと若くして総入れ歯ということにもなりかねません。
歯槽膿漏は、まず歯肉炎の症状から始まります。
口の中を不潔にしておくと、歯に歯垢が大量に付着し、そこに増殖した細菌から出される毒素や酵素の刺激で歯肉に炎症がおこります。健康な歯肉には、細菌などの刺激に対する抵抗力があるので多少の歯垢が付着した程度では普通は炎症はおこらないのですが、繊維(セルロース)が少なく、やわらかく、口の中を清潔にする自浄作用の少ない現代食は歯垢が溜まりやすいといわれています。
特に歯並びが悪かったり、詰め物や被せ物などの処置をしている部位に歯垢が溜まりやすく、また長期間歯垢が付着した状態が続いてしまいます。
このような歯肉の炎症は、ほとんどの人に多少なりとも存在するのですが、炎症が歯肉だけにとどまっていれば、リンゴなどをかじる時に歯肉から出血する程度で咀嚼には支障ありません。しかし、歯肉の炎症が長期間続くと、歯と歯肉を連結させている歯肉中の結合組織(コラーゲン線維)が破壊され、歯と歯肉がはがれてきて歯周ポケットという歯と歯肉の隙間ができ、そこに歯石が沈着するようになります。そうなると、歯周組織の形態や機能が障害されていきます。また、長期間続いた炎症のために歯を支えている歯槽骨も破壊されて、歯がグラグラと動く様になり、放置すると自然に歯が抜けてしまいます。
このように歯槽膿漏の原因は、口の中を不潔にしたための歯肉の炎症ですが(局所原因)、炎症が深部へ波及し、歯周組織を破壊して歯槽膿漏をおこすかどうかは、歯肉に加わる刺激の大きさと持続時間、歯周組織の抵抗力の強弱によって違ってきます(全身的原因)。 局所原因は発炎因子(炎症をおこす因子)、全身原因は歯槽膿漏の促進因子と考えられていますが、いずれにしても局所原因が存在しなければ歯槽膿漏は発症しません。その局所原因は、大量の歯垢の停滞なのです。
健康な歯肉は弾力性があり、薄いピンク色をしていますが、歯槽膿漏をおこしてくると、歯肉が赤くなったり、黒ずんだり、弾力性が無くなり柔らかくなってきます。この段階ではリンゴをかじった時に出血する程度で咀嚼にも支障はありません。この段階を過ぎて、歯周ポケットが形成され始めると、歯茎を押すと膿が出たり、血が出るようになり、口臭が酷くなってきます。
より病状が進むと、歯槽骨の破壊が進み歯がグラグラ動くようになり、歯が移動して隣の歯との間が広くなってきてやがて歯が抜けてしまいます。こうなると、食べ物を咬む時の負担が隣接している歯にかかるようになり、その歯もグラグラ動いて抜けるようになるといった具合に、全体の歯におよんでいきます。
最も大切なことは、歯肉の炎症の原因となっている歯垢を除去し、炎症によって破壊された歯周組織の形成を回復させ、自然治癒が可能になる口腔環境をつくることです。
その手段として最も効果的なのは、歯磨き(ブラッシング)です。正しい歯磨きは、歯科医院の指導で習得することが必要ですが、毎食後に患者様ご自身が歯磨きを行なわなければ効果はありません。その意味で歯槽膿漏の治療は、糖尿病や高血圧の食事療法と同様、患者様ご自身の理解と努力がなければ成功しません。
●初期の歯槽膿漏の治療
歯科医院を受診し、歯の周りに硬く付着した歯石を取ってもらい、その上で正しい歯磨きを根気よく続けることで治すことが出来ます。歯磨きがなぜ大切かというと、歯垢を取り除いて歯石の沈着を防ぐだけでなく、歯ブラシで歯肉に刺激を加えると歯肉の上皮が強くなり、血液の循環もよくなって炎症がおさまります。その結果、歯槽膿漏の進行は止まり、初期症状のものは治癒します。
歯垢を完全に取り除く方法として、フロッシングという器具を使って歯と歯の間などに溜まった歯垢をとる方法もあります。
不適合な入れ歯や被せ物が原因で炎症を起こしている場合は、これらを調整したり除去して形態を修正します。また、元々歯並びや咬み合わせが良くない場合は、歯列の矯正や咬み合わせの調整が行われることもあります。
治療の基本は患者様ご自身の歯磨きであり、毎食後丁寧にブラッシングすることによって歯肉の上皮を強くし、細菌などに対する抵抗力が高まる効果も期待できます。
●進行した歯槽膿漏の治療
歯周組織が破棄され、歯の周囲に深い歯周ポケットがある時は、その中に歯石が沈着していて完全に歯垢や歯石を取り除くことが出来ません。
歯がグラグラと動く場合は、隣り合った歯を連結して固定させ、動かないようにします。連結の仕方はステンレスの細いワイヤーで結び合わせる方法や、歯を削ってブリッジのように金冠をかぶせて歯と歯をつなぎ、セメントで固定する方法などがあり、歯の状態によって使い分けます。また、歯の移動がおこって歯並びが悪くなった場合は、歯並びをよくする矯正歯科治療を行います。歯が抜けて、残った歯に大きな負担が掛る場合や、咀嚼も出来ない場合は入れ歯やブリッジで補います。
このように、歯の矯正や入れ歯などの治療を受けても咬み合わせが改善されない場合があります。その時は、咬み合わせをよくする咬合調整や、咬み訓練をするオーラル・リハビリテーションが必要になります。
●薬による治療
歯槽膿漏は様々な原因が重なって発病する慢性の病気であり、特効薬やありません。歯槽膿漏の治療薬として各種の薬が市販されていますが、家庭で治そうとせず、進行しないうちに歯科医院での治療を受けることが大切です。
歯槽膿漏が急性化し、症状が悪くなってきた場合は、歯科医院によって経口薬(抗生物質)を処方される場合があります。
歯髄炎の原因となっている細菌が歯の根元を覆っている歯根膜や歯の骨の一部にまで感染し、炎症をおこす病気です。また、打棒や転倒などの外的要因で歯に強い力が加わったことが原因でおこることもあります。
急性の場合は、虫歯の根元に歯肉(歯茎)が赤く腫れて圧迫すると痛む、歯が浮いた感じがする、噛んだり、歯をたたいたりすると強く痛みを感じるなどの症状があります。痛みは歯髄炎に比べて一般的にやや軽いのですが、持続的で一日のうちで痛み方であまり変化はありません。
さらに症状が進むと、あごの下のリンパ節(顎下リンパ節)が腫れて、押すと痛み、頭痛や発熱を伴うこともあります。慢性になると自覚症状があまりなく、歯が浮く感じや、咬むと痛む程度ですが、放置しておくと歯根先端の骨が破壊されたり、肉芽腫が出来たり、歯茎が膿んで骨に孔があき、そこから膿がジクジクと出たりします。また、歯根膜炎があるためにリウマチ熱、心臓弁膜症、急性腎炎、化膿性関節炎などの病気を引き起こしてしまうこともあり、これを病巣感染と呼んでいます。
患部をたたいたり(打診)、歯茎の腫れなどからも分かりますが、レントゲンで歯を撮影するとより確実に診断できます。
病巣が小さい時は、歯の根の部分をよく消毒し、細菌が完全に無くなってから歯髄を抜いたあとに薬剤を詰め塞ぐ根管充填を行い、そのあとインレー(詰め物)やクラウン(被せ物)などの終末処置をおこないます。治療が完全に終了するまでは少なくても5~6回の通院が必要です。
激痛があって、根管充填が行えない場合は、冷湿布や抗生物質の内服で炎症を抑え、そのあと治療可能であれば根管治療と終末処置を行います。この処置が不可能な時は、歯を抜き、そのあとに義歯やインプラントなどの治療を行います。
夜中などに歯が痛む原因は、大きく分けて歯髄炎と歯根膜炎の2つが考えられます。歯髄炎か歯根膜炎かによって、家庭で行う応急手当は違ってきますが、応急手当で痛みが消えても絶対に放置してはいけません。また再発したり、さらに病状が進行してしまいますので、出来るだけ早急に歯科医院で治療を受けるようにしてください。
歯根膜炎の場合、歯が浮いたようになり、歯髄炎と同じような重苦しい痛みが続き、原因となっている部分の歯をたたくと痛みがあります。歯髄炎とは逆に、冷水を口に含むと一時的に痛みが和らぐ場合があります。
①虫歯が原因の時は、孔の中の食べカスを取り出す。火で焼いたりして消毒した太い針や金属製の耳かきなどの鋭利な器具で神経に通じる孔があけられると痛みが和らぐことがある
打撲が原因の場合は②以降の手当てを行う。
②冷水を口に含むか、ガーゼなどで歯茎をよく拭いて清潔にしたあと、ヨードチンキなどの消毒液を塗布する
注意:歯根膜炎の場合は、虫歯の孔に歯痛用の薬剤を塗布したり詰めないようにしてください。より腫れが酷くなったり、痛みが強くなり場合があります。
③ほほの外側から冷湿布をする。温めた方が痛みが和らぐようであれば温湿布をしてもよい
注意:ほほの外側から冷やす場合、氷嚢などを直接ほほに当ててしまうと肌を傷めてしまう可能性があるので、タオルなどに包んでから肌に当てるようにしてください。もしくは、冷水で絞ったタオルで冷やすようにしてください。
C1、C2の虫歯に引き続いて起こる病気で、歯髄(歯の中心部にある神経や血管の通っている部位)に細菌が感染して炎症をおこしたものです。
急性で軽い場合は、冷たい飲み物や食べ物、冷たい空気などの刺激で痛みますが、一過性ですぐに痛みが治まってしまう場合があります。進行すると、温かい飲み物を飲んでもズキズキと耐えがたい痛みが起こり、常時痛みが続くようになります。なかには、普段は激痛がなくて、虫歯の孔に食べ物が入ってきた時に痛む慢性の歯髄炎もあります。慢性になると、痛んでは自然に治まることをくり返すようになります。
一番多いのは、虫歯を治療せず放置しておいたため、象牙質が崩壊して歯髄に達する孔があき、細菌が感染して炎症をおこすものです。
激痛がおこるのは、歯髄が炎症をおこし、歯髄のなかに通っている血管が拡張し、充血して血液量が増えるからです。歯髄は硬い象牙質で囲まれているため、血液量が増加すると、歯髄内の内圧が高まり、神経線維が強く圧迫されて痛みがおこります。
深く孔のあいた虫歯や虫歯を治療した歯が、冷たい飲み物などに敏感に反応して痛んだり、就寝時に痛んだりする時は、歯髄炎と考え、出来るだけ早急に歯科医院での治療を受けましょう。
注射麻酔をして、歯髄を取り除き(抜髄)、歯髄が通っていた管に薬剤を詰めて塞ぎ(根管充填)、インレー(詰め物)やクラウン(被せ物)などの処置をおこない咬めるようにします。治療が完全に終了するまでは少なくても5~6回の通院が必要です。
激しく痛む時は、市販の鎮痛剤を内服すると一時的に痛みが止まることもあります。ですが、歯髄炎は自然に治ることはありません。このようなことをくり返していると病状が進行し歯根膜炎を引き起こす可能性があります。
夜中などに歯が痛む原因は、大きく分けて歯髄炎と歯根膜炎の2つが考えられます。歯髄炎か歯根膜炎かによって、家庭で行う応急手当は違ってきますが、応急手当で痛みが消えても絶対に放置してはいけません。また再発したり、さらに病状が進行してしまいますので、出来るだけ早急に歯科医院で治療を受けるようにしてください。
歯髄炎の場合、ズキズキとする激痛がおこってはおさまることをくり返します。また、冷水を口に含むと痛みが激しくなる場合がありますので注意してください。